【第1回】 PERCHスクールが開催されました!
去る5月10日、PERCHと運営母体のベクターデザインのメンバーが互いに学び合い、教え合う「PERCHスクール」が開校しました。
記念すべき第1回の講師として登場していただいたのは、梅ノ木文化計畫代表の木原進さん。
「芸術文化を社会インフラにする」ことを目指して、VR芸術教材制作や美術館アーカイブの構築などを手がけ、講師経験も豊富な同氏の授業テーマは
『遠くて近きは芸術の道「表現する」って何?』
ワークショップ形式で進行し、はじめに
「表現」とは何だろう
という参加者への問いかけが。
絵を描くこと
怒ること
料理や経営、投票、エクセルで図表を作ること、
はたまた背中を描くことは表現と言える?
そんな問題提起の後、広辞苑の引用やカンディンスキー、クレーなど20世紀初頭に美術史を彩った表現主義などの作品に触れながら
「表現とは、誰も見ることができない人間の”考え” ”概念” ”感情” ”感覚”を形にすること」
という定義が導き出されました。
その上で参加者に対して
『「天国」を図解してください』
という課題が出されました。
みんなの頭の中に「?」が浮かぶなか、参考として
古代に描かれた天国の図や世界地図、モンドリアンの作品、フンボルトの自然画などが「図」として紹介され、自由な発想のヒントをもらいながら、いざ自分なりの図解表現にチャレンジ。
できあがった天国の図は、
幸せいっぱいの極楽浄土を描く人もいれば
対照的な地獄を描いたり、死を意識することで天国の存在を表現したり
身近なものに置き換えて構造的に図解する人もいて
天国というものの捉え方も、その表現方法も実にさまざまでした。
各人の作品を参加者全員で見ながら、描いた人は自分の考えを披露し、それに対して参加者が次々と質問を投げかけ、いつのまにか授業は予定時間を超えて大盛り上がり。
作品に対しての採点や投票はありません。
表現とはまさに十人十色(一人の中にもたくさんの表現があるので十人百色かも)で、正解も不正解もないのかもしれませんね。
木原さん、素晴らしい学びをありがとうございました!
(KONDo)
※こちらが参加者の皆様が「天国」を図解したもの。皆さんならどんな風に表現しますか?